第104号 現在から未来へ
私は、今年2月で66歳になります。いつの頃からか過ぎ去った日々を振り返ることが多くなりました。
いつ読んだのかどんな本だったのかはすっかり忘れましたが、次の言葉だけが頭に残っています。『善は永遠と歩調を合わせる者であり、悪は一瞬と歩調を合わせる者である『私は、これを読んだ時に、思わず心から唸ってしまいました。そして、今さえ良ければそれで良いという刹那的な生き方は、善くないと今更ながら感じたのでした。皆さんはなにを想ったでしょうか。
始めの詩は、私自身の理想像を書いた詩です。私のあこがれです。皆さんにも自分自身に対して理想はありますか。または目標はありますか。恥ずかしながら幾つになっても自分自身のスキルアップを考える私なのです。
どうぞ読んでください。

〈大好き〉

嘘をついたことはなく
いつでも何処でも
真っ直ぐな考えを持ち
自分の損得など考えず
明るく
精一杯生きている
そんなあなたが
私は大好き
・・・・
短い髪を振り乱し
服装など気にもせず
人の喜ぶことを
自分のことのように喜び
キラキラと
純んだ目を輝かせている
そんなあなたが
私は大好き
・・・・
出会った時からずっと
昨日も今日も
明日も明後日も
皺は増え
腰が曲がっても
これから先も永遠に
私はあなたを
より一層大好き

▽ スキルアップと言えば、自分磨き、自分を磨くというと、外見を磨くことと内面を磨くことがありますが、私の場合は、外見は磨きようがないので、内面に終始しています。
次の詩は、何歳になっても、前向きにプラス思考で生きて行きたいと思い、作りました。どうぞ読んでください。

〈未来へ〉

光の影は
立ち止まることを知らず
季節を告げる風は
紅く染まった頬に
口づけをして
そっと耳元に囁きかける
そうして春は
倦むことも
弛むこともなく
歩き続ける
未来を目指して…
夏を知らせる太陽は
地球の青さを際立たせ
リズム軽な時を刻み
潮の満ち引きは
粛然として且つ昂然として
愛のメロディを奏で
南風は
海原を撫でて
今日もまた
未来へ向かい走る…
夢見る夜に
昇る月の満ち欠けは
迷うことなく明日へ向かい
秋の夜長の虫たちは
軽快なシンフォニーを楽しみ
短い命を謳歌する
一年のの恵みに感謝した
村の秋祭りは
多くの人々へ
未来をプレゼント…
聳え立つ山脈から
吹き下ろす空っ風は
田んぼも畑も動物も
野も山も里さえも
深深と眠らせる
夜空に瞬く星くずは
明日の恵みを約束し
里山に平安をもたらす
そうして着々と
未来へ進…

※ 光の陰(ひかりのかげ):「光陰(こういん)」を訓読みにした言葉で、月日。また、時間。歳月のこと。

▽ 私は50歳を半ばにした頃から、つくづく過去が長くなり、未来が短くなったことに小さなショックを受け、長かった過去を回顧し、短い未来へ思いを馳せるようになりました。
今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。
石田眞人でした