第100号 見えないという事

今回は、私にとって記念すべき第100号になりました。この機会に、勝手ながら表題を漢数字から算用数字に変更させていただきます。
少し恥ずかしい話になりますが、0・1・2・3・…この表示方法を算用数字と呼ぶことを知りませんでした。それでパソコンを使い調べたところ、あぁそうだったのかと思い至った次第です。ご存じの方も多いとは思いますが、調べた内容を少し書き加えておきます。
この算用数字は、インドで産まれ、アラビアを通じヨーロッパに伝わったのでアラビア数字、またはインド数字とも呼ぶようです。
この記念すべき100号で、確り私の知識の浅さを露呈してしまいましたが、この辺で本題に入ります。
始めの詩は、見えないということを、少しでも理解していただけたならと思って作った詩です。勝手な思い込みもありますが、辛抱して読んでみてくださいませ。

〈整理整頓〉

私は目が見えないこともあり
他の人と比べて
ひとりではできないことが多くある
そんな時には
誰かを頼らざるを得ない
それで
少しでもお願いしやすいように
頭の中を整理整頓する
第一に
急を要すること
第二に
それほど急がないこと
第三に
どうでも良いこと
というように
整理整頓してから
お願いする
それでも
頭の中が
混乱することもある
混乱すると
心は乱れる
そんな時には
パソコンにまとめる
最初に
混乱している原因を考える
次に
大切なことから
順に順位を付ける
それからひとつひとつパソコンに打ち込み
対処する
・・・・
日ごろ必要なものは
自分の頭の中と
実際に置いているところが
一致しないと
なにが何処にあるのかわからなくなる
それで
必要なものを
整理して収納する
それと同時に
頭の中も整理整頓する
あまり使わない物は
押し入れの中に
頻繁に使うものは
引き出しの中に
毎日何度も使う者は
手の届く範囲に置いておく
それら整理したものが
僅かに動かされても
頭の中に描いた
地図と違ってしまい
どこにいったのかわからなくなり
心はパニックになる
何か失敗した時や
人間関係で
うまくいかないときなど
心は乱れ
落ち着かなくなる
そんな時には
本を読んだり
汗を流したりする
それでも落ち着かないときには
瞑想したりもする
そうすることで
心は整理整頓される
するとこれからどうすべきかが
頭に浮かんでくる

▽ これがまさに、見えないということです。見えないことのほんの一部でしたが、少しでも理解していただけたなら幸いです。
次の詩は、私の希望的妄想です。
ある聖書の解説本に、『青空に浮かぶ雲は純粋で清らかな象徴で、』と書いてあったことを思い浮かべながら、想像を膨らませてみました。どうぞ読んでください。

〈雲になりたい〉

何処までも何処までも続く
青さに魅せられ
何時しか気付けば
空の上
暖められた海水は
清濁きっちり分けられて
清いものだけ集められ
整然として静々と
清風に身を任す
蒼穹に浮かぶ雲
真綿色して
キラキラ光る雲の上
寝ころぶ僕は
己の汚さを知る
宇宙の果てまで
澄み渡り
天高く青さ際立つ
秋のこと

▽『歴史がわからない者は現在がわからず、現在がわからない者は未来がわからない』と書いた本を最近読みました。これを読んだ私は、ここにある歴史を自分自身に置き換えて考えてみたのでした。
今回も最後までお付き合いくださりありがとうございました。
これからもよろしくお付き合いくださいませ。
石田眞人でした