第九十七号 総ては宇宙の摂理
日本に住んでいると、好むと好まざるとにかかわらず、仏教の言葉や教えに遭遇します。
そんな中で、私が最近感じるのは、以前に何度も紹介している「行雲流水」と言う四文字熟語です。
ひとことで言えば、「総ての執着心を捨てて自然の流れに任せる」と、私は解釈しています。ちょっとだけ深く思考すれば、「自分自身の欲望や、思い込みで行動するのではなく、宇宙の摂理(流れ)に載る」ことが大切なのではないか、と考えた次第です。
一見すると、矛盾するようですが、そこには、自分の意思が介在すべきであると強く感じます。
ここで言うところの意思とは『なにがあっても自分自身で責任を持つ』と言う気持ちを念頭においています。
つまり『人任せではなく、自分自身の責任において、宇宙の流れに乗る』ことが大切なポイントである、と考えた次第です。
もちろん以上のことは、私の勝手な考えであり、何の科学的根拠のないことを付け加えておきます。
初めの詩は、まさに何の根拠もないことを詩にしたものですが、なんとなくこの言葉を使うと、私自身の気持ちも清らかになるような気がします。
では読んでください。

〈魔法の言葉〉

ありがとうは魔法の言葉
と書いた本を読んだ
確かにそうだと想う
ありがとうを言われただけで
やる気が出る
元気になる
気持ちは明るくなる
人に親切をしたくなる
また頑張れる
ありがとうも
ごめんなさいも
最も大切な言葉に思う
その言葉は
まるで人間関係の
潤滑油のように
人づきあいが滑らかになる
稀に
ありがとうも
ごめんなさいも
全く言わない人がいる
そんな人は押しなべて
人間関係がうまくいかない
のではないだろうか
心に屈託があり
素直な気持ちになれないときには
ありがとうや
ごめんなさいが
うまく言えなくなる
そうしたことを
考慮に入れると
やっぱり
ありがとうは
魔法の言葉
なのかもしれない

▽ 年齢を重ねる程に、子供の頃の素直さが失われて行くように思えてなりません。
皆さんはいかがでしょう。
次の詩は、はやぶさ2号と名付けられた小惑星探査機のニュースをもとに遊び心で作った詩です。
どうぞ、軽い気持ちで読んでください。

※ 小惑星(しょうわくせい):文字通り、小さな惑星のことで、太陽系の小惑星の多くは、火星と木星の間に存在し、太陽を周回している。

〈リュウグウ〉

リュウグウへ連れて行ってくれるのは
亀だとばかり思っていたが
実は実は
はやぶさだったとは
浦島太郎でさえ
気づかなかったのではないだろうか
リュウグウに行けば
お城の中にお姫様がいて
鮃や鯛がおもてなしをして
玉手箱を貰うとばかり思っていたが
命の起源を採掘してくるなんて
なんて夢多きことだろう
もしかすると次は
鬼が島へ桃太郎が
連れて行ってくれるのではないだろうか
それとも正直な爺さんが
花の咲き乱れる村へ
連れて行ってくれるのかもしれない

▽ リュウグウと名付けられた小惑星からは、乙姫様を見つけられなかったようですが、生命の起源を発見できたとしたら夢多きことですね。
これからますます、宇宙や海中の探索が進み新事実が解明されるかもしれません。
今回もありがとうございました。
石田眞人でした