第六十号 歓喜雀躍する
先日、ちょっぴり驚きのニュースをパソコンで見ました。
それは…東京都に、性病の一つ『梅毒患者』が、急増している。そのために東京とは、無料で、しかも匿名で検査をする方針を決めた。…というものでした。
これは、性モラルの低下がもたらしたということなのでしょうか。
ところで、話は全く変わりますが、私自身の正直な気持ちを吐露させてもらえば…、今までの投稿は『我ながら美辞麗句が多いな』と感じ、自己嫌悪に陥ることがあります。
皆さんの中にも「きれいごと云ってら」と思った方もいらっしゃることでしょう。
ただ、自身で自身を弁護させていただけば、今までの投稿に書いてきたことは、あくまでも私の努力目標です。言い方を変えれば、この投稿中に書いている自分には程遠いと言うことになります。
今までにも、多くの目標を書いてきましたが、一番私が
大切にしていることは、『人の意見を確り聞くこと、そして、自分自身の考えや価値観、人生観を人に押し付けないこと』です。これは取りも直さず、自分に一番欠けている性質だと言うことになります。
始めの詩は、鍼灸マッサージの国家資格取得のために始めた、慣れない医学用語ばかりの勉強で、疲れ果てた私たちの頭を、まるで慰労してくれているように国リハ(国立障害者リハビリテーションセンター)に雪が降って、私たちが無邪気にはしゃいでいる姿をしにしてみたものです。同室の子も、雪とは縁の遠い子だったために、大はしゃぎしたことを覚えています。まとまりは無く、少し長いものになってしまいましたが、読んでみてください。

〈雪の降らない街〉

朝目覚めると
街は雪国へと
瞬間移動していた
「雪です…雪が積もっています」と
ルームメイトが目を丸くする
横浜生まれで浜育ちの
雪を知らない青年が
歓喜雀躍しはしゃいでる
・・・・
東の空に光る
白く積もった雪
顔を洗う前の早朝
雪の森から昇りかけた太陽も
笑顔で手を振り
僕らに語りかける
「おはよう…今日は寒いよ」と
小さくすぼめたおちょぼ口
・・・・
リハの森を覆う
真綿色な雪
顔を出した太陽と
ブルースカイが
ホワイトスノーを層一層白くする
現実を覆い隠された
街だからこそ
夢だけが舞い降りる
・・・
銀色に光る雪
まるで天使のキスのように
僕たちへ夢を届け
温かな冷たさで
頬を撫で
過ぎて行く
ゆらゆらと吹く風に
心の塵は飛ばされる
・・・・
優しく街に溢れる陽光に
白く鋭く光る雪
その冷たい銀光が
僕の心に突き刺さり
心の奥の片隅で
背中を丸めた優しさと
そっぽを向いた微笑みが
両手を上げて伸びをする
・・・・
流れる時に遠近は
夢や希望に導かれ
白く瞬く街灯り
小さく大きく光り漏れ
月に酔いしれた青白く光る雪を
七色に染め
見るものすべては
別世界
・・・・
雪が降った
この冬初めての雪が
雪の白さに
目はくらみ
心の闇も溶けて行く
この朝
神様からもらった
玉響な時

※ 歓喜雀躍(かんきじゃくやく):躍り上がらんばかりに、非常に喜ぶこと。
▽ こうして読んでみると、めちゃくちゃな詩ですね。
手前味噌ですが、この、はちゃめちゃな書きようが、当時の興奮を表しているような気がします。
この雪に、疲れた頭の中が癒されたことは言うまでもありません。
この詩は、あまり雪の降らない町だからこそのお話でした。
次の詩は、打って変わって、丸々心の中を書いてみました。
どうぞ読んでください。

〈おもいやりを持てたなら〉

私はふと思った
世界のひとりひとりが
漏れることなくおもいやりを持てたなら
そうしてそれを実行できたなら
すべての争いは無くなるのにと
・・・・
孔子様は云った
おもいやりとは
「自分がされて嫌なことはしないこと」と
イエス様は云った
おもいやりとは
「自分のしてほしいことをしてあげること」と
私は思った
意外に単純なのだと
しかしそれを実行しようとすると
思いもよらぬほど
難しいことだと感じた
それでもたまにならできる
だがそれを継続しようとすると
多くのストレスになる
ストレスになることが問題なのだ
それは
取りも直さず
悪い習慣が
習い性になってしまっているということなのだから
いつの日にか
おもいやりの輪が広がれば
いじめも
貧困も無くなり
戦争もなくなることだろう
まずはおもいやることを
習い性にしたい
と思いながら…今でも
孤軍奮闘している
恥ずかしい私

▽ 私の考えの基本は、「心穏やかに過ごしたい」ということがいつも頭をかすめます。
そのためには、なにを反省し、どう行動すればベストなのかを思い悩むのです。
それは、過去の苦しかった経験から来た考え方にほかなりません。
若い頃には冒険心も豊富でしたが、年を経るごとにいつの間にか、穏やかな一日を望むようになりました。
懲りずにまた美辞麗句を並べてしまいましたが、今回も最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。
石田眞人でした